2009 Fiscal Year Annual Research Report
キメラ肝臓を用いた次世代の肝臓再生およびその移植に関する基礎研究
Project/Area Number |
09J05017
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
畑 俊行 Kyoto University, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 肝臓移植 / キメラ肝臓 |
Research Abstract |
ブタなどの動物体内で作成した再生キメラ肝臓のヒト肝移植臨床への応用を目指し、その基礎研究としてuPA/SCIDマウス内にて異種動物であるラット肝細胞を再生させたキメラ肝臓を作成し、それをラットに移植する系を作成した。そしてキメラ肝臓をラット・レシピエントに移植することで、移植後のキメラ肝臓がレシピエント体内で長期に生着することを確認してきた。本研究では、キメラ肝臓そのものの詳細な機能評価、並びにキメラ肝臓移植によって引き起こされる免疫反応検討を柱とした。ナガセ無アルブミン・ラットをレシピエントに用いてアルブミン産生能を評価したところ、術後2ヶ月にわたりキメラ肝臓が産生するラット・アルブミンをレシピエント血中で認めた。また、キメラ肝臓のlife-support能を評価する目的で、レシピエント・ラットの致死的肝切除モデルの作成を試みている。キメラ肝臓に対するレシピエントの免疫反応を抑制する目的でtacrolimus連日投与に加え、cyclophosphamideの術前投与を行い、キメラ肝臓のviabiityの維持に効果があることを示し、組織学的にも上乗せ効果を示してきた。更に、キメラ肝臓のマウス由来成分をラット成分に置換する研究も同時に試みた。モデル作成の為にSCIDマウスを用いて、crotalineを投与して肝血管障害を引き起こし、それにラット由来骨髄細胞や血管内皮細胞を移植した。crotaline投与量や移植細胞数などの至適なプロトコルを検討中である。そして、キメラ肝臓の移植モデルそのものの改善にも取り組み、動脈再建のみならず門脈再建も同時に行うモデルの作成に取り組んだ。
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Research Products
(2 results)