2010 Fiscal Year Annual Research Report
相変化を伴う気体・液体ならびに超臨界流体の数値解法
Project/Area Number |
09J05076
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
古澤 卓 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 超臨界流体 / 相変化 / 数値解法 / 前処理 / 連続水熱合成 / 粒子生成 |
Research Abstract |
超臨界水と常温水の相変化を伴う流動問題の数値計算を行い,臨界点近傍の流動の特異流動を明らかにした. 昨年度までに超臨界水と常温水は臨界点近傍の急激な熱物性値変化によって副管への逆流などの通常とは異なる流動となることを明らかにした.本年度はこれまでに実施した臨界点近傍の熱物性値の変化を考慮した数値解法に反応モデルおよびモーメント法に基づく粒子生成モデルを導入し,連続水熱合成反応法における酸化金属塩微粒子の生成シミュレーションを行った。実際の実験条件を模擬した計算を行い,微粒子は主管内部の超臨界水と常温水溶液の境界面で生成および成長が見られることを示した.また,計算によって得られた粒子径は実験における粒子径とおおよそ一致した. 連続水熱合成法では反応器の閉塞および腐食が大きな問題となっているものの,その原因は明らかになっていない.臨界点近傍の密度変化に伴う副管への逆流が生じる場合には副管内で大きな温度変化がある領域および渦が形成され,副管内での粒子の生成および成長が支配的になった.この結果から管路の閉塞は副管での粒子の成長が原因の一つであることが示唆された.今後は様々な条件における混合が粒子形成にどのように影響を与えるかを実験と比較する予定である. 臨界点近傍では密度が大きく変化することが知られている.この密度変化を利用した駆動部のない閉ループ型の超臨界水の熱交換器の数値計算を行い,液体から超臨界水の密度変化を伴う自然対流が計算可能であることを示した.
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Research Products
(6 results)