2009 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖修飾共役スターポリマーの精密合成と微細構造形態の制御による病原体検出への応用
Project/Area Number |
09J05116
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大塚 一世 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 特殊構造ポリマー / 複合糖質高分子 / クリック反応 / 感温性ポリマー / 共役ポリマー / 自己組織化 / モルフォロジー / 分子認識 |
Research Abstract |
本研究は、糖鎖修飾ポリマーの外部刺激応答性や特異的なタンパク質認識能に着目し、糖鎖で修飾された特殊構造ポリマーの合成、構造形態の制御、およびそれらを用いた病原体検出などへの応用を目的とする。平成21年度は、主に糖鎖で修飾された特殊構造ポリマーの合成を目的として研究を行った。糖鎖で修飾された特殊構造ポリマーの合成は、糖鎖の生物学的機能や構造解析などの基礎研究および糖鎖修飾ポリマーを利用した機能性材料の開発などの応用研究を総合的に行うフランス科学研究庁植物高分子研究所(CERMAV-CNRS)に留学して行った。ロジウム触媒系を用いたアレチレンモノマーの重合は、無置換のフェニルアセチレンにおいてはリビング的に進行したが、マルトオリゴ糖などの糖鎖修飾型モノマーにおいては重合反応の制御が困難であった。そのため、リビング重合とクリック反応を用いて種々の機能性ポリマーとオリゴ糖鎖を有する特殊構造ポリマー(ブロックコポリマー)を合成し、溶液中での自己組織化により構造形態の制御を行った。一例として、感温性ポリマーとして広く知られているポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)、およびマルトオリゴ糖をセグメントとして有するブロックコポリマーを合成し、この水溶液を下限臨界溶液温度(LCST)以上に加熱することにより、マルトオリゴ糖セグメントを外殻および内殻、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)を内膜とするベシクル構造体を組織化させた。得られた感温性ベシクルは、外殻のオリゴ糖鎖によるタンパク質認識能、および親水性ゲスト化合物の包摂能を有することが期待され、ドラッグデリバリーシステムなどへの応用の観点から非常に意義深い。また、共役ポリマーとオリゴ糖鎖を有する特殊構造ポリマーの合成と自己組織化についても現在進行中である。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] Hybrid Oligosaccharide-poly(N-isopropylacrylamide)Block Copolymer Systems:"Click2009
Author(s)
I, Otsuka, K, Fuchise, A, Narumi, S, Halila, S, Fort, T, Kachichi, R, Borsali
Organizer
Euro polymer conference 2009
Place of Presentation
Gargnano, Italy
Year and Date
2009-07-02