2009 Fiscal Year Annual Research Report
MAX因子生合成阻害剤の開発と応用による新規MAX因子関連遺伝子の機能解明
Project/Area Number |
09J05284
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 晋作 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ストリゴラクトン / 生合成阻害剤 / 枝分かれ / 寄生植物 |
Research Abstract |
これまでに得られていたストリゴラクトン(MAX因子)生合成阻害剤のリード化合物は、ストリゴラクトン内生量を減少させるものの、ストリゴラクトン生合成変異体とは異なり、副作用として強い矮化作用を有していた。この副作用を克服するため、複数の化合物を合成し、特異性の高い阻害剤の取得を試みたところ、リード化合物よりもストリゴラクトン内生量減少活性が100倍程度強く、矮化作用の弱い化合物を取得できた。この化合物はイネに処理することで分げつ数が増加し、ストリゴラクトン生合成変異体様の形態を示した。また水耕栽培したイネにこれらの化合物を処理することで水耕液中の寄生植物発芽活性が減少することが判明した。これは、ストリゴラクトン生合成阻害剤が宿主植物のストリゴラクトン生合成を阻害し、それによって寄生植物の発芽を抑えたと考えられる。寄生植物による農作物被害はアフリカをはじめとして世界中で問題となっており、その新規防除法の開発は非常に重要とされており、今回開発したストリゴラクトン生合成阻害剤が新規寄生植物防除法として有用であることが示唆された。
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