2010 Fiscal Year Annual Research Report
複合的MRI情報を考慮したEEG空間フィルタに基づくBMIシステムの構築
Project/Area Number |
09J05335
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
笹山 瑛由 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ブレイン-マシン・インタフェース / 脳波 / 磁気共鳴画像法 / 信号源推定 / 空間フィルタ |
Research Abstract |
本年度は、運動イメージによる律動変調に基づくブレイン-マシン・インタフェースで着目される律動信号を再構成する空間フィルタの設計・比較を目標とした。まず、初年度に得た頭部モデルに対し、脳内に配置した等価電流双極子により誘導される頭皮上電位分布を境界要素法を用いて求めることにより、等価電流双極子と頭皮上電位分布の関係を表すリードフィールド行列を取得した。次に、取得したリードフィールド行列を用いて空間フィルタを設計した。設計した空間フィルタは、ミニマムバリアンスフィルタ、プレホワイトニングビームフォーミングによる空間フィルタに加え、干渉信号源からの信号出力をゼロにする線形制約条件を付加した空間フィルタである。これらの空間フィルタを用いることで、頭皮上電位分布から等価電流双極子の信号強度を推定することができる。空間フィルタの性能比較のために、一次運動野に等価電流双極子を配置した際に現れる脳波電極の電位を先述の頭部モデルを用いて数値計算し、その電位から逆に信号源の位置を推定するシミュレーションを行った。その結果、ミニマムバリアンスビームフォーミングやプレホワイトニングビームフォーミングに線形制約条件を加えたフィルタが、相関の高い干渉信号源が存在する場合には信号源の位置推定に有効であることを示した。特に、後者の手法は、前者の手法より信号対雑音比が低い場合でも正しく信号源の位置を推定できることを示した。このことから、運動イメージによる律動変調を検出する方法として、線形制約付プレホワイトニングビームフォーミングが有効であることが分かった。
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Research Products
(6 results)