2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナノインプリントにおけるナノ離型メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
09J05349
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
岡田 真 University of Hyogo, 物質理学研究科, 特別研究員(DC-1)
|
Keywords | ナノインプリントリソグラフィー / フッ素含有自己組織化膜 / 走査型プローブ顕微鏡 / フォースカーブ |
Research Abstract |
局所領域における特性を調べるために有用な手法である走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用いて、離型膜と光ナノインプリントレジストとの相互作用評価を行った。今回は化学構造が既知である離型剤FAS-3[CF_3-CF_2-C_2H_4-Si(OCH_3)_3]、FAS-13[CF_3-(CF_2)_5C_2H_4-Si(OCH_3)_3]、FAS-17[CF_3-(CF_2)_7C_2H_4-Si(OCH_3)_3]を用いてSiカンチレバー表面に離型膜を成膜し測定を行った。レジストには一般的な光ナノインプリントレジストであるPAK-01-200(東洋合成工業(株))を用いた。 これまでの測定では硬化したレジストと離型膜との間で測定を行ってきた。しかし、離型メカニズムを解明するためにはレジスト硬化過程での相互作用も調べる必要がある。そこで今回はその場UV照射可能なSPMを用いて実験を行った。評価方法としてフォースカーブ測定を用いた。カンチレバーのたわみ量をプロットすることでフォースカーブが得られ、吸着力が測定できる。PAK-01-200はラジカル系重合レジストであるため酸素により重合が阻害される。測定手順を下記に示す。(1)まずUV照射前のレジストのフォースカーブ測定を行う。(2)次に15Paまで真空引きしUV照射を行う。UV波長と照度は365nm、8mWcm^2である。(3)大気解放後、再度フォースカープ測定を行う。(2)と(3)を繰り返すことでフォースカーブ形状の変遷を調べた。離型処理無しSiカンチレバーを用いた測定結果から真空中で0.1秒間UV照射を行うことにより、レジストは硬化していることが確認された。また、FAS-13とFAS-17で離型処理したカンチレバーの場合はSiカンチレバーの場合に比べ、吸着力が減少することが確認された。一方で、FAS-3の場合、UV照射前レジストではフォースカーブを得ることが出来ず、UV照射後測定を行うとSiカンチレバーの場合に比べ、吸着力は増大していることが確認された。この結果からFAS-3とPAK-01-200の間では吸着力が減少するどころか強い吸着力が発生し、局所領域測定における観点からナノインプリントにおいてFAS-3を離型膜として利用することは不適切であることが明らかとなった。
|
Research Products
(23 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation]
Author(s)
M.Okada, S.Manabe, M.Kondo, H.Ono, A.Emoto, Y.Haruyama, K.Kanda, K.Kuramoto,
-