2009 Fiscal Year Annual Research Report
極低温用高分子材料システムの破壊・疲労機構解明とメゾ構造・界面制御に関する研究
Project/Area Number |
09J05475
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 慎也 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 連続体力学 / メゾ材料力学 / 有限要素解析 / 材料試験 / 高分子系複合材料 / 破壊 / 疲労 / 極低温デバイス |
Research Abstract |
本研究は,極低温用高分子材料システムの設計法及び信頼性・耐久性評価法を開発することを目的に,異スケール間の相互干渉を考慮したメゾメカニックスに基づいて,極低温における高分子材料システムの破壊・疲労特性を理論・実験両面から解明するものである.得られた成果を要約すると以下の通りである.1.(1)内部・縁き裂を有する五本朱子織炭素繊維強化プラスチック(CFRP)積層材料の極低温引張問題を取り上げ,一般化平面ひずみを仮定して有限要素解析(冷却残留熱応力考慮)を行い,熱弾性特性を解明した.(2)内部・縁き裂を有する五本朱子織CFRP積層材料の極低温引張りに関する有限要素解析を高精度の特異要素を組み込んで行い,応力拡大係数を明らかにした.(3)き裂を有する五本朱子織CFRP積層材料の三次元有限要素解析を行い,縦弾性係数及びき裂先端近傍応力について検討中である.2.有孔五本朱子織CFRP積層材料の極低温引張試験及び有限要素解析を行い,極低温引張・損傷挙動について検討して,一部興味ある結果を得ている.3.織物ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)積層材料を取り上げ,4点曲げENF(端面切欠き曲げ)・SCB(分割片持ちはり)試験片の極低温はく離疲労き裂進展試験及び有限要素解析を行い,モードII・モードIIIはく離進展速度の温度依存性を解明した.4.ハイブリッド積層材料(バリア層を有する織物GFRP積層材料)の極低温ショートビーム試験を行い,層間せん断強度の温度依存性を明らかにした.
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Research Products
(9 results)