2009 Fiscal Year Annual Research Report
血管・脂肪組織特異的に発現する新規分泌因子Z5の解析
Project/Area Number |
09J05490
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 祥子 Osaka University, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | Z5タンパク |
Research Abstract |
血管内皮細胞由来の新規内分泌ホルモンを探索し、新規遺伝子;Z5を同定した。Z5は脂肪組織と血管に発現する分泌因子であり、肥満マウスの脂肪組織において発現量が増加する。Z5の機能を解析するために下記の研究を行なっている。 (1)Z5リコンビナントタンパクの精製の確立 大腸菌および無細胞系でのリコンビナントタンパクの精製を行なっている。Z5の発現と粗精製に成功した。現在、夾雑蛋白の除去とスケールアップの条件検討を行なっている。精製蛋白を用いて生理活性や化学的性質を解析する予定であり、意義が大きいと考える。 (2)脂肪細胞、血管内皮細胞でのZ5の過剰発現系およびノックダウン系の確立 脂肪細胞ヘレトロウイルスを用いてZ5遺伝子を遺伝子導入し、過剰発現細胞の作製に成功した。現在、本細胞の脂肪細胞分化への作用を解析中である。肥満時には脂肪組織においてZ5の発現量が増加していることから、本細胞を用いてインスリンシグナルや中性脂肪蓄積を解析する予定である。 (3)トランスジェニックマウス、ノックアウトマウスの構築 肝臓特異的トランスジェニックマウスの作製を行い、3ラインを得た。血糖、インスリン等の代謝パラメーターを解析中である。また、高脂肪食負荷を行い、肥満に対する作用を解析する予定である。ノックアウトマウスを現在作成中である。 (4)apoEノックアウトマウスの血管でのZ5遺伝子の発現 apoEノックアウトマウスの血管において、Z5遺伝子発現量は変化しなかった。現在、動脈硬化モデルマウスの血管において、Z5タンパクの発現制御の解析を行っている。
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Research Products
(1 results)