2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J05817
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
石森 一 Niigata University, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | フレーバー / 超対称性 / 離散対称性 |
Research Abstract |
今年度得た研究の成果は論文をまとめ発表したこととそれらの論文について国内外の研究会で発表したことである。研究の目的にある通り、レプトンのフレーバー混合について離散対称性を用いたアプローチで研究を進めてきた。具体的な内容についてもほぼ計画通りでA4やΔ(54)を使ったモデルを構築することができた。また、様々な離散対称性についてレビューとして論文にまとめることもでき、離散対称性の理解を進めることができたと思う。 この研究の意義は世代混合に関するモデルが構築できることで、世代に対する手がかりがつかめる可能性がある。実際、離散対称性を用いることで世代混合やレプトンの質量に対して予言を行うことができる。その予言だけでは模型を証明することはできないが、質量行列の構造がつかめると背後にある対称性も見えてくる場合がある。離散対称性をいろいろ理解することで質量や混合の探求につながる。 素粒子の質量や混合を探るととは重要で素粒子物理の中でも最も大きな問題の1つとして考えられている。世代間にある質量の階層性や混合が起こる理由を解明することは素粒子そのものの性質を探ることになる。現段階では離散対称性は質量や混合を説明する1つの手段に過ぎないが、研究が進むにつれて必要性が増してくると期待している。対称性自体は素粒子物理の中では様々な面で現れ重要な役割を担うことが多い。なので、質量や混合にも関係する可能性は十分ある。今後もこの方針で対称性を詳しく検討しより優れた模型を作ることを目指す。
|
Research Products
(7 results)