2010 Fiscal Year Annual Research Report
マルチスケール分子動力学法ナノ液体流予測へのニューラルネットワーク応用
Project/Area Number |
09J06038
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
アハディアン S 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 燃料電池 / カーボンナノチューブ / ナノ流体 / 毛細管現象 / ファジー理論 / Lucas-Washburn / Lennard-Jones流体 |
Research Abstract |
今年度の研究内容を以下に示す。 1.燃料電池のプロトン交換膜の性能のイオノマーの膜厚、白金とカーボン量、カソード電極触媒表面の水膜厚さ、酸素拡散などのパラメーター依存性を人工ニューラルネットワークモデルANNを用いて解析した。その結果、トレーニング後のニューラルネットワークは、燃料電池の性能は構造パラメーターに敏感であることを見出した。 2.分子動力学シミュレーションによるナノスケール細管への流体の毛細管現象の再現 ナノ細管へのLennard-Jones流体の毛細管現象に対して分子動力学シミュレーションを行い、その吸収挙動はLucas-Washburnの式で表現できた。しかしながら、Lucas-Washburnの式からはずれる結果も何例か見られた。この理由として、Lucas-Washburnの式は動的接触角(DCA)を考慮していないことが挙げられる。Coxの式ではこの動的接触角(DCA)を考慮に入れているため、Lucas-Washburnの式とCoxの式をカップリングさせることで、Lucas-Washburnの式からはずれた計算結果の妥当性を確認できた。 3.ファジー理論的アプローチでのCNT内における水の拡散のモデリング 本研究では、CNT内の流水のモデリングの問題を解決する方法として適応型回路網をベースとしたファジー推論システム(ANFIS)を提案した。この手法は、ファジーif-thenルールによる人の知識と規定の入出力データの両方をベースとした入出力の写像から構築されている。
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