2009 Fiscal Year Annual Research Report
東京都市農村圏における生物資源循環を基軸とした戦略的資源管理計画論の構築
Project/Area Number |
09J06164
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土屋 一彬 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 都市農村混在地域 / 農林地保全 / 自治体条例 / ドイツ / 農業環境政策 |
Research Abstract |
都市農村混在地域を対象に、農作物および堆肥の需給量と、農林地における維持管理労働量に関する実態解明を行い、維持管理労働力の戦略的配分を基軸とした都市農村融合の空間計画論を提示するという研究全体の目的のもと、本年度は、特に今日における農林地の残存状況および関連する保全や管理の状況を把握するために、おもに2点の調査を行った。まず1点目として、対象地域である多摩丘陵の地理情報の収集を行い、同時に対象地域の自治体をはじめとする関係主体を対象に、生物資源利活用や農林地維持管理の状況について、聞き取り調査から把握した。これらの地理情報および聞き取り結果を用いて、対象地においてどの程度対象となる農林地が残存しているのか、各関係主体がどのようにこれらの残存する農林地の保全および管理に関わっているのかについての現状をまとめた。こうした国内における研究対象における実証的研究を進める一方で、研究の2点目として、國際的な農林地保全およびその利活用の動向を把握するために、ドイツLeipniz Universitat Hannoverの研究者と連携し、ドイツ現地にて滞在したニーダーザクセン州を中心に実際に関連する事例の収集を行った。調査は2008年10月から12月にかけて行った。調査に当たっては、特にEUおよびドイツにおいて取り組まれている農業環境政策のEU農業政策内での位置づけや基礎自治体における政策の実施状況などについで、資料収集および現地研究者や農業者に対する聞き取り調査を行った。これらの調査結果について、国内の対象地における農林地の保全管理に関する制度の状況との比較考察を通して、農林地の保全管理において今後わが国の政策をどう発展させていくべきかについて検討した。
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Research Products
(3 results)