2009 Fiscal Year Annual Research Report
実践における実施可能性を基準とした新たな精神障害者就労支援モデルの構築
Project/Area Number |
09J06509
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
山村 りつ Doshisha University, 大学院・社会学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 精神障害 / 就労支援 / ジョブ・コーチ型支援 / IPSモデル / 制度と実践の整合性 |
Research Abstract |
2009年度は,2008年度に実施した当事者調査のデータを元に詳細な分析を行い,精神障害者が就労していくために必要な支援および就労環境についての要素を明らかにすることを試みた.その結果,いくつかの重要な要素との関連において,障害者権利条約等に示される合理的配慮規定の重要性と実効力をもった運用の必要性を認め,文献研究と裁判記録の分析による調査研究を行い,合理的配慮規定の理論の整理および実際の運用における課題の分析を行った.当事者調査からは,同様に就労支援と同時に提供される生活支援の重要性についても明らかとなった.それについては精神障害者の地域支援の新たな手法についてのアクション・リサーチとして,京都府城陽市で行われたトワイライト・コール事業に研究協力者として参加,一般就労を実現した後の精神障害者への支援についての示唆を与えるものとして,恒常的な支援の必要のない精神障害者への支援のあり方について検討を行った. さらに,それらの調査・分析の結果から精神障害者の就労支援における効果的モデルの要素を抽出した上で,わが国における現行の精神障害者への就労支援に関する諸制度におけるそれらの要素の状況を確認し,また必要な要素を含んだ理想的支援モデルを設定した,現行制度化における実施可能性について検討を行った. また雇用主への調査については,アンケート調査の予定をインタビュー調査へと変更し,2009年度後半から実施し,現在も継続中である.
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article]2010
Author(s)
山村りつ
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Journal Title
『社会福祉学習双書2010 1 社会福祉概論I 現代社会と福祉』第3部第5章第4節「福祉の資格制度とマンパワー」(全国社会福祉協議会出版部)
Pages: 312-321
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