2009 Fiscal Year Annual Research Report
サイトメガロウイルス中和ヒト抗体の網羅的単離と応用研究
Project/Area Number |
09J06527
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
久原 茜 (太田 茜) Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | サイトメガロウイルス / ヒトモノクローナル抗体 / 抗ウイルス薬 |
Research Abstract |
本研究の開始以前に本申請者らが単離したヒトモノクローナル抗体全14種(H01-H14)について、表面プラズモン共鳴を用いた抗原エピトープ解析および、培養細胞を用いたヒトサイトメガロウイルス(HCMV)のTowne株およびAD169株に対する中和活性解析を行い、平成21年度にMicrobes and Infection誌に報告した。HCMVのgB(ウイルス粒子のエンベロープ糖タンパク)以外の中和抗原(gH/gL)に対する抗体を単離するため、分泌型組換えタンパクgHの発現コンストラクトを作成した。現在、gHタンパクを効率よく精製するための条件検討を行っている。また、gHは他の糖タンパク(gLあるいはgO)とヘテロ複合体を形成して、エンベロープに局在する事が知られているので、gLおよびgOとの共発現系の構築も試みている。一方、既に単離したモノクローナル抗体14種が結合する抗原分子を同定するため、抗原タンパクである糖タンパクgBの部分発現系を作成し、検討を行っている。この発現系を利用して、部分欠損gBタンパク質への各抗体の結合能をウェスタンブロッティング、ELISAあるいは表面プラズモン共鳴を利用した生化学的解析をおこない、エピトープを決定する。今後は、このエピトープ解析に加えて、感染細胞から近接する細胞に直接cell-to-cellに感染する経路を本研究で作製した抗体によって抑制できるかを検討する予定である。
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Research Products
(2 results)