2009 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロガスタービン用オイルフリーフォイル軸受の設計論の構築
Project/Area Number |
09J06529
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
馮 凱 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | フォイル軸受 / モデル化 / 負荷容量 / 温度解析 |
Research Abstract |
一般に,回転部分を有する高速機械では,すべり軸受やころがり軸受が使用されている.これらの歴史のある軸受は信頼性も高く,実績も豊富であるが,潤滑油が必要なことが欠点として挙げられる.フォイル軸受はメンテナンスフリーで補機を必要としないことから,回転機械に適用可能な省エネルギーを担う機械要素として1980年代に研究開発が開始された.近年では国内外の自動車関係研究者を中心に多くの関心を集めている.本研究によって以下の設計指針が得られた. バンプ数,バンプ間の幅とバンプ半分の幅の比,板厚及びフォイルのヤング率を増加させると,軸受の最大負荷容量が大幅に向上する.また,軸受の負荷容量はバンプの高さの変化による影響をほとんど受けない.一方,軸受の安定限界回転数はバンプ数の増加につれて急激に低下するが,その他の設計変数の変化によってあまり変わらない.しかし,バンプフォイルの構造は実際にバンプ形の金型の上にフォイルをおいて押すことによって形成されるため,バンプの数が多くなる,或いは比が上がると,バンプの幅が狭まってバンプの形状が鋭くなり,フォイルが切断しやすくなるため,加工が難しくなる.そのため,フォイルの構造を設計するとき,軸受の性能と加工の容易さの両方を考慮しなければいけない.また,提案したモデルを用いれば,具体的な軸受性能が必要である場合には,フォイル軸受の性能を精確に予測することが可能である.
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Research Products
(3 results)