2009 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害児・者のストレス特性及びストレス認知特性の解明
Project/Area Number |
09J06585
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊勢 由佳利 Kyoto University, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 広汎性発達障害 / ストレス / 小学生 / 特別支援教育 |
Research Abstract |
本研究の目的は、発達障害児・者のストレス特性及びストレス認知特性を解明することである。ストレス特性の解明とは、発達障害児・者が経験しているストレス内容について主観的指標(質問紙)を用いて明らかにすることを意味している。また、ストレス認知特性の解明とは、発達障害児・者がストレスをどのように認知し、ストレッサーに対してどのように反応をしているかを主観的指標と客観的指標の両方を用いて明らかにすることを意味する。これらの目的を達成するため、本研究では、第一に質問紙を用いてストレス特性を明らかにするフィールドでの調査研究、第二に主観的指標と客観的指標を同時に用いてストレス認知特性を明らかにする準実験室研究、という2つの研究を行う。 本研究の21年度における主な成果は、第一の研究の進展である。平成21年10月より、ある県の自治体の協力を得て、公立小学校の通常学級に在籍する広汎性発達障害児及び健常児を対象に、ストレス調査を行った。この結果、広汎性発達障害児特有のストレスがあることが示唆された。つまり、広汎性発達障害児は健常児とは違ったストレスがあることを意味し、健常児のストレスへの対応とは違った対応の必要性が示された。これらの結果は、発達障害児支援についての新たな知見であり、この知見を広めることは、発達障害児への支援を効果的なものにするために不可欠なことであろう。また、22年度に同県での大規模調査を予定しており、この実施によってより詳細な分析を加え、これらの成果を発表する。
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Research Products
(1 results)