2009 Fiscal Year Annual Research Report
衛星搭載レーダ・ライダを用いた雲微物理特性及び鉛直流に関する研究
Project/Area Number |
09J06685
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
佐藤 可織 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙利用ミッション本部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 衛星観測 / 雲レーダ / ライダ / 雲微物理 |
Research Abstract |
本研究は衛星や船舶観測データを相補的に用いることにより、氷晶雲特性の鉛直分布を理解することを目的としている。また、このことを通して氷晶雲と環境場の相互作用や雲の気候システムにおける役割を理解することを目指している。平成21年度は、船舶等に搭載された95-GHz雲レーダ、ライダの観測データから氷晶雲微物理特性の鉛直分布のより詳細な解析を推進する為、以下の研究を実施した。95-GHz雲レーダとライダを組み合わせることにより各々のセンサを単独で使用し氷晶雲観測を行った場合に生じる欠点を補うことが可能である。このことを用いこれらのセンサから得られる氷晶雲特性の抽出精度を改善した氷晶雲アルゴリズム(Sato et al., 2009)を、船舶観測データなどに適用した。その結果、氷晶雲の鉛直構造や氷晶雲を生成しその鉛直構造を維持する上で重要なパラメータと考えられる氷晶雲微物理特性および、雲内力学場情報のより良い抽出が可能となった。得られた雲の巨視的構造や雲微物理特性と環境場の相互の関係について解析を行った。これら観測データの解析結果に基づき気候モデルで再現される雲微物理特性の鉛直分布を評価し、観測とモデルのシミュレーション結果の間に見られる相違のメカニズムとして考えられる要因についてまとめた。これらの成果はJournal of Geophysical Researchなどの国際論文誌へ投稿し、受理された.また、国内外で開催された学会で発表を行った。
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Research Products
(7 results)