2009 Fiscal Year Annual Research Report
多種化学物質の周産期曝露における母子間移行動態モデル式の構築
Project/Area Number |
09J06695
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
島田 美幸 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 環境汚染物質 / 残留性有機汚染物質 / POPs / 体内動態 / 周産期ばく露 |
Research Abstract |
環境汚染物質ばく露は、食品由来の多種類かつ低濃度の混合ばく露である。メチル水銀、ポリ塩素化ビフェニル、農薬などの残留性有機汚染物質(POPs)は魚介類からのばく露が多く、それらを食することで人体に蓄積される。POPsは、経胎盤あるいは母乳から感受性の高い胎児や乳幼児に移行し、発達への影響が懸念されている。そこで本研究では、POPsの母子の移行動態を動物とヒトの両側面からアプローチし、リスク評価に有用なモデルを提案することを目的としている。当該年度は、動物にばく露に使用可能な魚油等の材料を収集した。さらに当教室で進めている出生コホート調査のばく露データについて、POPs濃度と水銀濃度の関係について解析することを目的とした。その結果、初産妊婦の母体血水銀濃度を四分位にわけ、臍帯血総PCB濃度との関係を比較すると、母体血水銀が高くなると臍帯血総PCB濃度が有意に高くなった。これは出産時年齢、BMI、魚摂取量で補正しても有意な関連がみられた。さらに異性体ごとに見ていくと、母体血水銀濃度が高くなるにつれ、10種の同族体のうち臍帯血中の5、6、7塩素体が有意に高くなった。この現象は、母親のメチル水銀曝露が高くなると臍帯血PCB濃度が高くなる可能性を示唆した。この研究成果の普及のため、国内学会(フォーラム2009:衛生薬学・環境トキシコロジー)にて発表を行った。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article]2010
Author(s)
島田美幸, 佐藤洋
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Journal Title
日本臨床 広範囲血液・尿化学検査免疫学的検査第7版,水銀(株式会社日本臨床社)
Pages: 356-360
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