2009 Fiscal Year Annual Research Report
視床下部における新たな神経核の同定とその機能の解明
Project/Area Number |
09J06792
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
森 浩子 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | エストロゲン / 性差 / 性周期制御 / GnRH |
Research Abstract |
<目的>ラット視床下部領域内で構造的な性差を示す神経核を見出し、Sagittalis Nucleus of the hypothalamus(SGN)と名付けた。SGNは高濃度のエストロゲン受容体(ERα)を発現しており、形態的な性差があり、神経内分泌学的に重要な脳領域に位置していることから、性特異的な生体機能や行動発現の制御への関与が見込まれる。本研究の目的は、成体ラットにおけるSGNの働きを明らかにすることである。 研究実施状況(現在進行中の実験) 1.SGNのcharacterization(分子マーカを用いた免疫組織学的検証)。 SGNにおいてガストリン放出ペプチド、ヒスタミン受容体、substancePRの局在を認めた。これらは、摂食、覚醒機能調整に深く関与している分子である。膜上に発現する受容体の局在を確かめたことで、今後機能破壊実験などを進める上で重要なツールとしての有用性が見出せた。 2.SGNの機能破壊実験(siRNAw用いた方法およびサポリン毒性を用いた方法)。 レンチウィルスベクターに組み込んだERαに対するsiRNAのラット脳内への導入による機能破壊実験、およびサポリン毒性を利用したSGN神経細胞破壊実験を行っている。前者はSGNに発現しているcalbindinD28kを、後者はヒスタミン受容体およびsubstancePRをエージェントとして利用し、SGNの局所破壊を行っている。
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Research Products
(5 results)