2009 Fiscal Year Annual Research Report
近世末期国学者の研究―幕末長崎における文人ネットワークを中心に―
Project/Area Number |
09J06939
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉良 史明 Kyushu University, 大学院・人文科学研究院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 中島広足 / 幕末 / 長崎 / 国学者 / 橘守部 / 『樺島浪風記』 / 鎮西大社諏訪神社 / 長崎歴史文化博物館 |
Research Abstract |
先ず始めに、全国各地の文庫に訪れ、収集した膨大な資料をもとにして、計三度の学会発表、二編の論考の取り纏めを行った。吉良史明「幕末歌壇の諸相」は、「研究実施計画」記載の広足伝記研究から浮かび上がってきた広足と中央歌壇との関係を論じたもの。また、「長崎歴史文化博物館所蔵中島広足刊行書目録」は、同博物館所蔵の資料調査を目に見える成果として学界に還元したもの。さらに、長崎歌人の歌文集を一書に集成して、論考を附して刊行することも決定しており、計画書に記載された長崎歌人の歌風の解明を実践した。 また、日本近世文学会、ならびに九州大学国語国文学会における発表は、中島広足『樺島浪風記』に着目し、同書が幕末の神国思想の高まりのもとに神風を記した書へと読みかえられ、明治期に至るまでかかる書として享受されてゆく模様を論じたものである。すなわち、「研究実施計画」記載の広足が神風連に及ぼした思想的影響を特定した。
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Research Products
(4 results)