2009 Fiscal Year Annual Research Report
小児期の心的ストレスが児童養護施設入所児童のこころと脳の発達に及ぼす影響の解明
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09J07360
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
鈴木 華子 Kumamoto University, 大学院・医学教育部, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 児童養護施設 / メンタルヘルス / ストレス / レジリエンス / 子ども虐待 |
Research Abstract |
本年度は、研究遂行の準備と予備調査を主に行った。研究の準備として、本研究に使用するに相応しい心理学的評価尺度を選出し、そして、熊本大学大学院医学薬学研究部の倫理委員会にて本研究の倫理申請を行った。 そして予備調査として、倫理委員会の承認が下り次第、まずは幾つかの児童養護施設と連絡をとり、研究主旨を説明、そして参加協力を求めた。参加可能な3つの児童養護施設を特定し、予備調査を開始した。予備調査では、施設の担当職員が子どもたちに調査の概要を説明、参加可能な子どもたち及びその保護者もしくは親権代理人がインフォームド・コンセントに同意した。 小学校4~6年生までと中高校生の2グループに対象年齢を分けて用意した質問紙の調査を実施し、また、施設職員を対象に子どもについての調査を実施した。2つの施設においては、精神疾患簡易構造化面接も実施した。また、それら2施設では、子どもが質問紙の回答にかかる時間、質問紙の難易度、子どもが質問紙に回答するにあたり留意しておく点、児童養護施設職員が質問紙の回答に必要とする期間等の情報についても話し合う機会を設け、より効率的かつ子どもたちや職員に負担をかけない工夫をして、本調査を行えるようにした。 予備調査を行った3施設において、小学校4年生~6年生を対象とした調査では、30人中26人が参加し、返答率が83.8%であった。中学生・高校生を対象にした調査では、77人中57人が参加し、返答率が74.4%であった。小学生の男女比は11:15であり、中学生・高校生の男女比は26:31であった。 これらの予備調査を踏まえて、本調査を開始した。本調査でも予備調査と同様に、施設長に本研究の主旨と調査内容を説明し、参加協力を求めた。その結果、現時点では13施設の参加が決定している。現在は、インフォームド・コンセント及び調査用紙を各施設に郵送し、返送を待っているところである。
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Research Products
(3 results)