2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J07600
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
太田 良介 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 太陽 / アクシオン / 素粒子 / X線 / 超伝導磁石 |
Research Abstract |
報告者の研究課題は太陽アクシオン探索である。この課題を遂行するにあたって実験装置として太陽アクシオン望遠鏡を用いる。太陽アクシオン望遠鏡は主にアクシオンを光子に転換するための超伝導磁石、転換された光子を検出するためのX線検出器、有質量アクシオンに感度を持たせるために磁場領域に挿入するガス管及びガス制御系、太陽を追尾するための稼働機構から構成される。これら実験装置のうち、超伝導磁石、太陽追尾機構、X線検出器は完成済みである。昨年度は実験を開始すべく実験装置の冷却、超伝導磁石の励磁及びHeガス管へのHeガス充填を行っていたところガス管の両端に温度差が生じてしまった。ガス管の両端に温度差ができてしまうと、質量を持ったアクシオンへの感度は保てず、実験が開始できない。今年度はまず、これを解消すべくガス管周辺の配管の設計変更を行った。新しい配管の設計を終えた後はその組み立てを行い、装置全体を組み上げた。そして実験装置の真空性能検査を行っていたところ、Heガス管に取り付けていたX線窓が破損してしまった。そこで、予備のX線窓を取り付け直して再び真空性能検査を行い、実験装置の冷却を開始した。しかし冷却を行っている途中で予備のX線窓も破損してしまい、実験の中断を余儀なくされた。 このためX線窓の修理を依頼し、また同じ頃に冷凍機の性能も低下したので、冷凍機の修理も依頼した。これらの修理が終わった後再び真空性能検査を行い、実験装置の冷却を開始した。現在は冷却を完了し、励磁を行って本実験を開始する間際である。
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Research Products
(1 results)