2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J07903
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金森 正史 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 数値流体力学 / 衝撃波 / 可視化技術 / コンピュータグラフィックス / 特性曲線 |
Research Abstract |
本研究の目的は,衝撃波検出手法を解析法そのものに応用し,衝撃波を含む流れに対する新たな計算法を提案することであり,衝撃波検出法の確立が必須になる.そこで今年度は,検出法の更なる拡張に取り組んだ.以下にその各点について詳細を解説する. (1)非定常衝撃波検出法の開発 これまでの衝撃波検出法は定常流れを仮定しており,非定常現象への適用は不可能であった.しかし,衝撃波とともに移動する座標系の導入によって流れを局所的に定常化する手法を提案した.その結果,従来法では検出できなかった移動衝撃波の検出に成功した. (2)圧縮波と衝撃波との判別法の開発 現行のCFD解析手法のほとんどは圧縮波と衝撃波とを区別せずに取り扱っているが,両者は明確な違いを持っており,それらの厳密な区別は物理的或いは数学的に大変興味深い.そこで,両者の違いを特性曲線の収束度合いとして定義し,両者の判別を行った.解析解と比較した結果,広いマッハ数に対してその判別が一意的に評価されることが分かった.現在,マッハ数以外の要因について検証中である. (3)3次元衝撃波検出手法の開発 衝撃波検出法をより一般的なものとするため,現行の方法を3次元流れに対して拡張した.3次元の場合特性曲線に相当する概念が知られていない.そこで,3次元現象が1次元的,2次元的,あるいは軸対称的な現象へと分離できると仮定し,分離された各流れに対して衝撃波を検出する方法を検討した.その結果,翼面上に現れる垂直衝撃波の可視化に成功した.現在,より複雑な3次元衝撃波の検出について検討中である.また,数学的に3次元の特性理論を追求し,3次元流れを分割することなく取り扱うことが可能な衝撃波検出法の開発も別途進行中である.
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Research Products
(3 results)