2010 Fiscal Year Annual Research Report
イッテルビウム添加媒質を用いた高出力・高エネルギー超短パルス光源及び増幅器の開発
Project/Area Number |
09J08368
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
戸倉川 正樹 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 超短パルスレーザー / カーレンズモード同期 / Yb添加レーザー / セラミックレーザー |
Research Abstract |
本研究では高効率・高出力超短パルス光源の開発を目的とし、当該年度においては、(1)非線形シュレディンガー方程式を用いた実験結果の解析、(2)薄型ディスクレーザーの発振実験、(3)利得媒質とヒートシンクの接合方法の開発を継続して行い、より一層の短パルス・高出力化のための光源開発研究を進めた。(1)の数値計算においてはより詳細なシミュレーションが可能となり、実験で得られたパルス波形、スペクトル波形と計算結果が非常によく一致することが示され、短パルス発振の限界を考察するうえで大きな進歩が得られた(来年度中に投稿を予定)。(2)(3)においてはドイツのハンブルグ大学との共同研究を進め、結晶とヒートシンクの接合およびレーザー発振に成功し、Yb:Y2O3セラミックレーザーにおいて、140W励起で連続発振出力70Wを得ることに成功した、,これはYb:Y2O3セラミックレーザーにおける世界で初めての薄型ディスクレーザー発振の報告である(本年度中に国際誌に投稿予定)。またこの出力は前年度までに行った数値計算からモード同期発振に必要とされると予想される出力値を超えており、モード同期発振のおいても今後の一層の進展が見込まれる。 研究実施計画書では連続発振およびSESAMモード同期の実現を目指すとしていた。連続発振においては大きな進展があり当初の予測を超える出力と効率を得ることに成功した。前述のとおりSESAMモード同期発振に関しても、連続発振実験において問題となっていた結晶とヒートシンクの接合問題は解決されたので、今後に非常に大きな進展が期待できる。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Broadband-gain Nd3+-doped Ba(Zr,Mg,Ta)O3 ceramic lasers for ultrashort pulse generation,2011
Author(s)
H.Kurokawa, A.Shirakawa, M.Tokurakawa, K.Ueda, N.Tanaka, Y.Kintaka, S.Kuretake, K.Kageyama, H.Takagi, A.A.Kaminskii
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Journal Title
Opt.Mat
Volume: 33
Pages: 667-669
Peer Reviewed
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