2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J08823
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
森田 智人 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | トロピカル多様体 / 変形理論 / ヒルベルトスキーム |
Research Abstract |
トロピカル多様体の変形理論について、トロピカル多様体を重み付きセル複体として扱うことで変形理論を取り扱う方法についての研究を行った。 まず、グラスマン多様体の族に代数構造を再定義し、環を構成した。前年度に不十分であった向きの扱いについて、適切な符号を与えることで修正し、線形部分空間とこの環の元の対応を正確に与えた。 次に、トロピカル多様体の重み付きセル複体としての定義を与えた。一部の特別な場合に対しては適切な定義が与えられなかった部分を修正し、一般的なトロピカル多様体に対して定義を与えた。これはすでに知られている特別な場合のものの拡張である。また、1を利用して計算される重みの定義とすでにある重みの定義について、それらが一致することを示した。これにより、求めることが簡単ではなかった重みを容易に計算できるようになった。 最後に、代数多様体の解析化との関連を調べた。代数多様体の解析化とトロピカル多様体の関連を調べ、特に前年に私が定義したトロピカルヒルベルトスキームとヒルベルトスキームのトロピカル化との間に自然な対応が存在することを示した。解析的多様体の扱いには不慣れなため現在解析的多様体の手法を習得している最中であり、習得し次第その手法で研究を試みる予定である。 本研究についての学会での発表は行っていないが、2010年11月26日に東北大学にて「トロピカル多様体の変形理論について」のタイトルで1時間の講演を行った。
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