2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J09002
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
諸井 努 The University of Electro-Communications, 大学院・電気通信学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 押出し加工 / 接合 |
Research Abstract |
穴のあいたリブを有する管は、構造材として用いた場合の部材の軽量化や熱交換器として用いた場合の熱交換性能向上による装置のコンパクト化への応用が可能と考えられるが、昨年度まで行ってきた実験は管肉厚が一定の押出し材であった。設定管肉厚が成形品の接合強度と成形品形状に及ぼす影響および適正加工条件の最適化を中心に調査を行ったので、以下に結果を示す。 ・設定管肉厚を変更して実験を行い、押出し成形品の接合状態を各条件で比較した。設定肉厚が薄くなるほどリブとの接合が強くなり、リブの座屈を引き起こすことを明らかにした。管肉厚が薄い場合は、接合を強くする原因であるメタルフローの入り込みを抑える目的でガイド位置の設定を低くすることが有効である。各管肉厚における適性ガイド位置を実験的に明らかにした。 ・押出し比は押出し前の素材であるビレット径と押し出される型材の面積比によって決まるが、管肉厚が薄くなるほど押出し比は大きくなる。鉛を用いた実験により押出し前のビレット径による管とリブの接合への影響を調べるため、押出し後の成形品を押出し比ごとに調査した。押出し前後のリブ形状を比較したが、押出し比の大小に関わらず成形状態に差は見られなかった。数値解析を用いて押出し比による解析をしたところ、押出し比を変化させてもガイド形状とダイスとの位置関係が同じであればメタルフローの分布が同様になることが明らかとなった。 ・リブ材に用いる材質が管の材質と異なると接合強度や製品形状に影響が出る。本加工法ではリブと管が別加工のため、リブに管と別の素材を用いることができる。通常では押出し加工困難な高強度アルミ合金A5083をリブに用いて押出し接合を行い、成形品形状や管とリブの接合強度を評価した。リブに管材よりも高強度材を用いることにより、高いガイド位置を設定してもリブに座屈が起こりにくいので接合面積を増やすことができ、接合強度を向上させた。
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Research Products
(6 results)