2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J09101
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
佐々木 崇 Juntendo University, 大学院・医学研究科, 特別研究員PD
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Keywords | コアグラーゼ陽性ブドウ球菌(CPS) / Multiplex PCR法 / MRSA / MRSP / Staphylococcus aureus / MLST / population genetic structure / 宿主特異性 |
Research Abstract |
CPS7菌種は鑑別が難しく、しばしばS.aureusと以外のCPSはS.aureusと誤同定されてしまう。正確な菌種同定なしではメチシリン耐性判定はできないため、獣医領域の臨床検体ではブドウ球菌種同定に正確さが求められる。本研究では、PCR法でCPSの菌種同定を一括で行なえるmethodを開発するため、ターゲットとするThermonuclease遺伝子(nuc)塩基配列を、CPS6菌種、近縁の2菌種(S.felis、S.chromogenes)において決定した.これらの配列を基にMultiplex PCR法を作製し、Journal of Clinical Microbiologyにpublishされた。 また、このPCR法を用いた臨床研究を2件実施した。これらの研究で、犬はMRSAのreservoirにはならないこと、MRSPは検査会社でMRSAに高率に誤同定されてしまうことなどを示し、日本獣医皮膚科学会学術大会・総会に発表した。 来年度の研究計画である動物由来Staphylococcus aureusクローンの宿主特異性について解析するため、様々な動物からブドウ球菌を分離している。ヒト、コモンマーモセット、スローロリス、ウサギ、チンチラ、モルモット、デグー、ジャンガリアンハムスター、ウシ、ブタ、ウマ、イヌ、タヌキ、キツネ、フェレット、ネコ、ハリネズミ、スンクスなどから分離したS.aureus株に対し、Multilocus sequence typing(MLST)を行ない、S.aureusクローンのpopulation genetic structureの解析を継続中である。一部の動物のデータを、日本細菌学会総会に発表予定である。
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Research Products
(5 results)