2011 Fiscal Year Annual Research Report
球状デトネーションの三次元数値解析による詳細伝播構造の解明
Project/Area Number |
09J09133
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
朝原 誠 青山学院大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | デトネーション / 水素爆発 / セル / 衝撃波 / 局所爆発 / 未燃ガスポケット / 三重点 / 横波 |
Research Abstract |
平成23年度は以下の内容を行った。 1.球面デトネーションの伝播形態 球面デトネーション同様に膨張する2次元円筒デトネーションの数値解析を行い、伝播過程を次の3つの段階に分類した。(1)1stステージ:デトネーション波面の膨張に伴い、波面に存在する横波の間隔が広がる。すると、横波の軌跡として現れるセル幅は伝播に伴って拡大する。(2)遷移ステージ:横波の間隔が広がった衝撃波面から新たな横波が生成される。その結果、セルは分岐し、セル幅は急激に小さくなる。(3)2ndステージ:膨張波面の曲率が小さくなるため、伝播距離に対する横波間隔の広がる割合は小さくなる。その結果、セル幅はほぼ一定となる。セル分岐過程のメカニズムを調査するためには、遷移ステージでの現象理解が重要となることが分かった。 2.デトネーションのセル分岐過程の解明 実験から得られる微小セルの発生を得ることができた。実験からでは微小セルの発生メカニズムを理解することは困難であったが、数値解析によって遷移ステージでの現象を詳細に示すことで、発生過程を明らかにすることができた。セル分岐は次のような過程を経る。遷移ステージにおいて、反応面とTransverse detonationの凹凸によって未燃ガス領域が形成される。この未燃ガス領域の爆発によって発生した圧縮波が、Transverse detonationにおける反応のサポートを受けることでSub transverse waveへと成長する。先行衝撃波まで伝播したSub transverse waveは、先行衝撃波と干渉して擾乱を生み出す。この擾乱はデトネーションの伝播に伴って成長し、微小セルを描く。したがって、実験から得られるセル模様からはセルが分岐するように見えるが、セルを描く横波は分岐するのではなく、Sub transverse waveに起因する擾乱が新たな横波に成長する。
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Research Products
(4 results)