2009 Fiscal Year Annual Research Report
光ファイバ振動型高速光スキャナによる光コヒーレンストモクセラフィ内視鏡の研究
Project/Area Number |
09J09141
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
井砂 亮一 東京工業大学, 精密工学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 光コヒーレンストモグラフィ / OCT / イメージング / 高速測定 / 圧電素子 / 光ファイバ / 断層像 / 内視鏡 |
Research Abstract |
リアルタイムに高精度な断層像測定が可能な光コヒーレンストモグラフィ(OCT)内視鏡システムの実現を目指し,周方向走査可能な光スキャナプローブについて検討を行った.提案しているOCT内視鏡プローブは光ファイバを円筒形圧電素子の中心に配置し,光ファイバを片持ち梁モードでたわみ振動させる構造である.圧電素子は外側電極を4分割したものを用い,隣り合う電極間にそれぞれ位相差90°の電圧を印加し,圧電素子上面を円振動させることで光ファイバ先端から出射した光も円軌跡を描く.この光を前方に置いたレンズでコリメートさせて,先端角90°の円錐ミラーに当てることにより,内視鏡周方向の光走査を行なう.フレームレート200fpsを目指し走査周波数が1kHzとなるように光ファイバ長を設計した.今回は原理確認のため外径7.0mmと大きめの試作とした. 試作した内視鏡プローブを中心波長1320nm,波長走査範囲110nmの波長走査光源を用いた市販のOCTシステムに接続し,円環状試料内側の断層像測定を行った.光ファイバ振動によって周方向を1.02kHzで走査している間に,光源の光波長掃引によって径方向に20kHzの走査周波数で試料内の深さ方向を繰り返し走査して画像を取得する.このとき,周方向5周期で1枚の画像とすることで目標とするフレームレート200fpsの高速測定が実現できた.本方式は,従来法に比べ10倍近い高速測定が可能であることより,動的測定等にこの利点が生かせると考え,動いている試料の測定を試みた.円環状試料を約32mm/sの速度でプローブの光照射位置を通過させていき,その間5ms毎に断層像を連続的に取得していき,2.88sの間で合計576枚の画像を測定した.従来法では1枚毎に停止しながらでしか明瞭な画像取得ができない速度で試料を動かしながら測定を行なったが,概形は実物に近い形状での測定が可能であることを示した.
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Research Products
(3 results)