2010 Fiscal Year Annual Research Report
光ファイバ振動型高速光スキャナによる光コヒーレンストモグラフィ内視鏡の研究
Project/Area Number |
09J09141
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
井砂 亮一 東京工業大学, 精密工学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 光コヒーレンストモグラフィ / OCT / イメージング / 高速測定 / 圧電素子 / 光ファイバ / 音響放射力 / エラストグラフィ |
Research Abstract |
リアルタイムに高精度な断層像測定が可能な光コヒーレンストモグラフィ(OCT)内視鏡システムの実現を目指し,光ファイバ振動を用いた光スキャナプローブについて検討を行った.提案しているOCT内視鏡用プローブは,光ファイバを円筒形圧電素子の中心に配置し,共振条件の長さの光ファイバを片持ち梁モードでたわみ振動させる非常に簡素な構造である.本方式は,超音波振動を用いることで高速光走査が可能で,OCTに用いた場合で200fPsの高フレームレートでの断層像イメージングを実現している.本年度は,外径1mm,長さ20mmの微小プローブを試作し,生体の硬さ分布を可視化する粘弾性イメージング法であるエラストグラフィとしての応用について検討を行った.エラストグラフィでは,生体に何らかの変形を加え,その挙動を断層像として動的に測定する必要があるため,本方式の高速性が適すると考えられる. 生体組織への力印加方法として音波の直流分である音響放射力を用いた.生体内部に効率良く放射力を発生させるため円環状の集束型圧電振動子を用いて比較的小さな焦点領域で前方の生体組織に力を印加する.本計測では,振動子はバースト駆動させるものとし,加圧力を一時的に取り除くと,粘弾性体である生体組織の変位が時間的に減少しながら元の位置に戻る.試料として手の人差し指の腹を集束型振動子の焦点位置に置き,この一連の変形を印加用振動子の中心に挿入した試作OCTプローブにより測定した,得られた放射力印加前後の断層像の相関を求めることにより,試料各位置の変位,歪み分布の可視化および時間的な変化を得ること可能であることを示した.
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Research Products
(6 results)