2009 Fiscal Year Annual Research Report
試験管内分子進化法を用いた外部刺激応答性リボスイッチの開発と細胞への応用
Project/Area Number |
09J09361
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 剛介 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | ribosome / tRNA / ribozyme / aminoacylation / orthogonal / flexizyme / CCA end |
Research Abstract |
生体内に存在するtRNAは全て、共通の3'末端配列CCAを有している。この保存された配列は、リボソーム内でリボソームRNA(rRNA)やリボソームタンパク質と相互作用し、翻訳反応で重要な役割を担っていると考えられている。しかし、その機能は以前未解明な点が多い。これらを調べるのに有用な手法の一つとして、CCA末端の変異体tRNAを用いて研究を進めることが重要である。しかし、天然のARSによるアミノアシル化反応は、CCA末端配列に強く影響されるため、この方法でCCA末端変異体を調製することは難しい。一方、我々の研究室で開発されたアミノアシル化リボザイム、フレキシザイムは、活性カルボン酸を持つアミノ酸を基質として、あらゆるtRNAにアミノ酸を連結することができる。フレキシザイムとtRNAの相互作用は、フレキシザイムのGGU-3'末端とtRNAのCCA-3'末端の間の2つのGCワトソン・クリック塩基対からなっている。つまり、この2つの塩基対に相補的な変異を導入することで、CCA-3'末端変異体アミノアシルtRNAを調製できる可能性があるのである。 まず、GGU-3'末端のGGをランダマイズした変異体フレキシザイム16種類と、CCA-3'末端のCCをランダマイズした変異体tRNA16種類を調製した。その後、調製したそれぞれのフレキシザイムとcomplementaryな3'末端配列を持つtRNAを混ぜ合わせて、アミノアシル化反応を行った。すると、ほぼ全ての変異体tRNAに対して高効率で、アミルアシル化されていることが確認された。つまり、フレキシザイムの変異体を用いることで、あらゆる3'末端配列を持つaminoacyl tRNAを調製することが可能になった。
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Research Products
(2 results)