2010 Fiscal Year Annual Research Report
ポリコーム群タンパク質による神経系前駆細胞の発生時期依存的な運命制御機構の解析
Project/Area Number |
09J09467
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 菜央 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | ポリコーム群タンパク質 / 神経系前駆細胞 / 運命転換 / HP1γ |
Research Abstract |
私はこれまでの研究において、ポリコーム(PcG)が転写因子Fezf2の転写を直接抑制することで神経系前駆細胞の5層CTIP2陽性ニューロン産生期間の終了に重要な役割を果たす可能性を見いだした。しかし、これまでの研究では5層CTIP2陽性ニューロンにしか着目しておらず、5層産生期から4層産生期への転換にPcGが関与していることを示すためには、PcG構成因子の欠損により4層ニューロン産生時期の開始が遅れているかを検討する必要があった。そこで、2/3,4層ニューロンのマーカーとして用いられるCUX1に対する抗体を用いて免疫組織染色を行ったところ、PcG欠損マウス大脳新皮質に置いて野生型と比較してCUX1陽性ニューロンの数が減少するという結果を得た。さらに現在、PcG欠損マウス大脳新皮質で、野生型に比較して数が増加したCTIP2陽性ニューロンが、本当に生理的な機能を持ち合わせたニューロンであるかどうかを検討している。そのために、ニューロンの軸先が本来のCTIP2陽性ニューロンと同様に皮質下に投射しているかどうか検討している。
|
Research Products
(2 results)