2010 Fiscal Year Annual Research Report
ラジアル導波路構造によるスロットアレー高効率化と一様励振スロット開発
Project/Area Number |
09J09681
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
上田 英樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ラジアルラインスロットアンテナ / 軸対称設計 / 軸非対称設計 / 給電構造 / 摂動素子 / 楕円ビーム |
Research Abstract |
オーバーサイズ円形平面アンテナの一種であるラジアルラインスロットアンテナ(RLSA)は螺旋状に配列した円偏波放射素子を同軸ピンで給電し、正面方向に高利得を得る。軸対称な励振を目標として設計を行うが、螺旋配列のため厳密には軸対称ではなく、開口分布、放射パターンに軸非対称性が生じる。この軸非対称性を打ち消すための逆特性励振のために、従来の同軸ピン周囲に摂動素子である4本のピンを設けた給電構造を提案し、実測によりその効果を確認、論文化した。軸対称励振を実現したため、次なる目標として軸非対称設計である、楕円開口上一様分布を持ち楕円ビームを実現するEB-RLSAを提案した。周方向で終端径が異なるため、素子の放射量を周方向で変化させたスロットアレー設計法を確立した。スロットアレー設計法は、従来の円形開口RLSAの設計を踏襲し1て行う。また、放射電力が終端径に反比例するため、一様電力分布を実現するためには終端径に比例した電力分配が必要となるが、同軸ピンの周囲に2本の摂動ピンを付加した構造で電力分配を実現した。EB-RLSAに関して各種発表を行い、論文投稿した。現在査読中である。また、衛星搭載用RLSAとして小開口偏波共用RLSAの新たな構造を提案した。
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