2009 Fiscal Year Annual Research Report
超音波多波長発信アレイセンサと時間領域相関法を用いた混相流計測システムの開発
Project/Area Number |
09J09692
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 大介 Tokyo Institute of Technology, 原子炉工学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 気液二相流 / 超音波パルス / 超音波流速分布計測 / 放射音場 / エコー信号 / 超音波アレイセンサ |
Research Abstract |
気液二相流の多次元流動計測のための超音波多波長アレイセンサの開発に向けて、超音波センサから放射される音場の解析を行った。超音波流速分布計測において非常に重要となるセンサの測定体積および超音波透過強度を評価するために、超音波パルスの3次元透過音圧分布の取得が可能な超音波音圧分布計測手法および音線追跡法による数値計算手法を用いた。音圧分布計測には、超音波矩形素子を線形配列した超音波リニアアレイセンサおよび異なる周波数を有する同心2波長発信センサを用い、超音波周波数やパルス波サイクル数の違いによる放射音場に関して調べた。また、数値計算の結果との比較を行うことで、素子のサイズや形状の違いによる3次元音場形成に関して明らかにし、超音波素子の配列方法や素子間距離の最適化に関して考察を行った。さらに、管内気液二相流動において超音波反射エコー強度から相分布を取得するためのエコー信号解析アルゴリズムおよび独自の速度算出アルゴリズムである超音波時間領域相互相関法(UTDC)を用いた信号処理プログラムを開発し、混相流計測システムの基礎構築を行った。そして、本計測システムを垂直矩形管内における空気-水系気泡流計測へ適用することで、空気-水系気泡流におけるボイド率分布形状および気泡速度分布の計測が可能になった。これにより、気液二相流における流速分布やボイド率分布、気泡サイズといった多次元流動構造を解析するための気液二相流高精度流動計測システム構築の可能性を示した。
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Research Products
(1 results)