2009 Fiscal Year Annual Research Report
教育達成プロセスに対する家族社会学的研究-地域の社会関係資本との関連への問い
Project/Area Number |
09J09766
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
新城 優子 Nagoya University, 大学院・環境学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 家族 / 教育 / 地域 / 社会関係資本 / 社会階層 / 都市 |
Research Abstract |
階層と教育に関する先行研究には、第一にどのように親の社会階層が子どもの教育達成に影響を及ぼすのかが明らかとされていない点、第二に「階層と教育」研究では地域性があまり考慮されていない点、第三に日本における「階層と教育」研究には理論が欠けている点という三つの問題点がある。本研究の目的は、以上の問題点を解決し教育・家族政策へ提言することで実社会に対して貢献すること、および「子どもの教育達成」を決定するモデルを理論化することで学問の発展に貢献することである。 21年度は理論モデルの構築、ヒアリング、質問紙調査の三点を行う予定だったが、理論モデルの構築にかかってしまいヒアリングの時間はとれなかった。しかし理論に関する考察を行った論文「子どもの教育達成プロセスに関する理論的検討-社会関係資本論の視点から」は査読の結果22年9月頃刊行予定の『ソシオロゴス』に掲載が決定した。 また3月に行った質問紙調査は1000通発送し回収率が50%を超え、回収率からみれば、アンケート調査としては成功したといえる。またアンケートには「インタビュー調査に協力してもよい」場合には連絡先を書いた紙を同封してもらったが、それも30人を超え、21年度にできなかったヒアリングは今年度アンケート回答者を対象に行うことができ、22年度につながるよい研究を行うことができた。今年度はそのデータを用いて分析を行い、論文として投稿する予定である。
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Research Products
(3 results)