2010 Fiscal Year Annual Research Report
作物の耐湿性強化に寄与する根の酸素通気システムの分子機構の解明
Project/Area Number |
09J09809
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
塩野 克宏 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | マイクロアレイ / ストレス応答 / 二次代謝産物 |
Research Abstract |
我が国の食料自給率を増やすためには、水山からの転換畑で深刻な問題となっている畑作物の耐湿性を向上が重要である。しかし、植物の耐湿性のメカニズムには未解明な部分が多く、その方策立案が難しいのが現状である。本研究課題では、植物の耐湿性に深く関与しているRadial Oxygen Loss (ROL)バリアの誘導や形成に関わる遺伝子をイネから単離する。さらに、変異体・組換え体の機能解析を行うことにより、ROLバリアによる根の酸素通気システムの制御機構を明らかにする。加えて、耐湿性の低い畑作物とイネで明らかにしたROLバリア形成メカニズムの比較解析により、コムギとオオムギの耐湿性が低い原因を探る。これらを通じ畑作物の耐湿性強化に有効な方策立案を目指している。 前年度までに、逆遺伝学的アプローチからROLバリア形成能力に異常があるイネを数系統得ることに成功した。当該年度は、独国・ボン大学での生化学分析により、変異体でスベリン量が低下していることを見出した。これによりROLバリアの構成成分を特定しただけでなく、単子葉植物で初めてのスベリン代謝に関わる遺伝子を同定できた。
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Research Products
(5 results)