2009 Fiscal Year Annual Research Report
複数センサと基準教示に基づくタスク成否判断スキル実装による組立ロボットの知能化
Project/Area Number |
09J09869
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
池田 篤俊 Nara Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | タスク成否判断 / 状態推定 / ロボットハンド / 音センサ / 水量推定 |
Research Abstract |
本研究では組立作業におけるタスクの成否をロボット自らが判断しながら作業を実行していく組立ロボットシステムを構築することを目的とする.本年度は力センサと音センサを備えた部品把持用グリッパの製作と作業対象物の状態推定アルゴリズムの開発を行った.グリッパは制御用PCで制御され,センサ情報はADボードを介して同じPCで処理される.グリッパの根元部分に力センサを,先端部分にマイクロフォンを搭載する.複数センサからの入力に対応することを考慮しながら,本年度はグリッパを用いてコップ内にある水量推定を行い,音情報による作業対象物の状態推定アルゴリズムの開発を行った.グリツパとコップの接触音とコップ内の水量の関係をモデル化し,モデルに基づいて水量を推定する.一般に用いられている力センサやカメラだけでは対象物の状態推定が難しい作業に対して,音センサを用いることによって対象物の状態が判断できることを示した. また,提案システムに用いるための多指ロボットハンドの開発を行った.開発したロボットハンドは日本人成人男性の平均的な手のサイズと同程度のサイズでありながら10[N]の指先力を発生することが可能である.各指に3自由度,手首に1自由度を有しており,各関節は制御PCによって位置制御される.ロボットハンドは手首部でハンド部とアクチュエータ部を容易に分離することが可能であり,小型化しながらもメンテナンス性が向上している.人と同じサイズとすることで人と同様の組立作業に応用することが可能である.さらに上記アルゴリズムをロボットハンドに実装し,ロボットハンドによる作業対象物の状態判断が可能であることを示した.
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Research Products
(5 results)