2010 Fiscal Year Annual Research Report
複数センサと基準教示に基づくタスク成否判断スキル実装による組立ロボットの知能化
Project/Area Number |
09J09869
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
池田 篤俊 奈良先端科学技術大学院大学, 報科学研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | タスク成否判断 / 状態推定 / ロボットハンド / 音センサ / 水量推定 |
Research Abstract |
本研究では組立作業におけるタスクの成否をロボット自らが判断しながら作業を実行していく組立ロボットシステムを構築することを目的としている.本年度は作業ロボットのエンドエフェクタの制御に焦点を当て,ワイヤ駆動システムのためのコントローラの開発を行った.ワイヤ駆動システムには1.エンドエフェクタを軽量に設計することが可能である,2.バクラッシや摩擦を少なくすることが可能である,3.動力伝達系のイナーシャが少ない,といった特徴がある.一方で,ワイヤのテンションを自在に制御するためにはモータの数を関節の数よりも増やす必要があり,制御システムが複雑化するという問題がある.このプロジェクトではモータの機械特性を積極的に利用することによってシステム全体をより安定にし,制御性を向上させる手法を提案している.具体的にはシステムを駆動するモータを電流制御ではなく電圧制御によって駆動させることによって,モータの慣性と粘性をシステムの動特性として利用する.一般的にモータはバネ項を持たないため,システムはより安定性が増すことが期待できる.提案手法の有効性をシミュレーションと実機によって確認した.研究実施計画に示したPCの組立作業は実現していないが,作業システムを構築するための基本技術の開発を行うことができた.また,開発したコントローラはロボットのエンドエフェクタに限らず,ワイヤ駆動システムであれば利用可能であるため,ハプティックデバイスなどへの応用も期待できる.
|
Research Products
(4 results)