2009 Fiscal Year Annual Research Report
病原細菌エフェクタータンパク質による宿主細胞死誘導の分子機構
Project/Area Number |
09J10053
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 志穂 The University of Tokyo, 医科学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 国際研究者交流 / アメリカ / 病原細菌エフェクター / マクロファージ細胞死 |
Research Abstract |
病原細菌の感染に対して宿主細胞が起こす細胞死(pyroptosis)は、病原体の感染成立に影響する重要なファクターである。しかし、本細胞死はアポトーシスなど既知のものとは異なる新しいタイプの細胞死であり、どのようなメカニズムにより細胞が死に至るのか、分子レベルでの知見は未だ確立されていない。そしてその分子機構を解明することは、細菌感染症を抑制する新規薬剤の開発が期待できることから研究の意義が大きく、機構の全容解明が待望されている。本研究は、病原細菌エフェクターによる細胞死誘導の分子機構の解明、および病原細菌の感染力・病原性発現に与える影響を解明することを目的とする。 申請者はこれまでの研究において、赤痢菌が分泌するTypeIIIエフェクターのうちの1つがマクロファージにpyroptosisを誘導する活性を有することを見出しており、本エフェクターの活性の詳細な検証、及び相互作用する宿主タンパク質の特定を本年度の研究目標とした。 具体的には、次に示す研究項目を実施し、その研究成果を得た。 1.LDHアッセイやTUNEL染色、FACS解析、蛍光顕微鏡観察などの手法を用い、赤痢菌により引き起こされる細胞死の特徴を検証した。 2.野生株、エフェクター欠失変異株及び過剰発現株を用いたマウス経鼻感染実験を行い、菌体の局在や定着効率、細胞毒性・細胞死誘導、炎症反応の強さ、サイトカイン産生量等を評価した。 3.細胞死関連因子のノックアウトマウスを用いた感染実験を行った。 4.Pull down法・免疫沈降法・酵母2ハイブリッド法により、エフェクターと結合する宿主因子の探索を行った。
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Research Products
(2 results)