2010 Fiscal Year Annual Research Report
ユニークな細胞内局在を呈する新奇Rasエフェクター蛋白質RASSF7の機能解析
Project/Area Number |
09J10268
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
蛯原 有紗 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | RASSF7 / JNKシグナル / 細胞死 / 紫外線 |
Research Abstract |
生体は常に様々なストレスにさらされており、それらに的確に応答することによって恒常性を維持している。これまで申請者は、新規RasエフェクターであるRASSF7が紫外線照射時にJNKの担う細胞死シグナルを抑制する新たな細胞死抑制因子であることを見出してきた。 そこでRASSF7がJNKの活性を制御する分子機構について検討を行った。その結果、RASSF7の標的因子としてJNKの上流キナーゼであるMKK7を同定し、RASSF7は活性化したMKK7と特異的に結合し、そのキナーゼ活性を抑制してJNKシグナルを抑えることを明らかにした。またRASSF7はストレス強度依存的にユビキチン・プロテアソーム系により分解されることを明らかにし、RASSF7蛋白質量の調節によって細胞が効率的に細胞死を制御している可能性が示唆された。 RASSF7はある種の癌組織において発現が上昇していることも報告されており、RASSF7の発現が上昇した癌細胞では、必要な細胞死が誘導されていない可能性が考えられる。今後、RASSF7の機能メカニズムおよび細胞内量の調節機構を理解することにより、新たな抗癌戦略につながることが期待できる。
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Research Products
(2 results)