2009 Fiscal Year Annual Research Report
水産生物におけるバイオテレメトリー高精度化に関する研究-物理・生物環境雑音除去-
Project/Area Number |
09J10803
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
宮城 亜紀 Tokyo University of Marine Science and Technology, 海洋科学技術研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 海洋音響 / 水中雑音 / 超音波バイオテレメトリー |
Research Abstract |
水産生物の資源管理や保護を行うために,生物の行動や生態を把握する必要である.そのため,超音波バイオテレメトリー手法を用いた生物の行動研究が盛んに行われている.このシステムは,超音波発信機(ピンガ)と超音波受信機を組み合わせて,対象生物に装着したピンガからの信号を基に生物の行動を推定する手法である.このシステムの受信距離はピンガのソースレベルと水中雑音によって変動する可能性があるが,それらの要因を考慮した解析は行われていない. そこで,本研究では,魚の腹腔内にピンガを装着する場合のソースレベル減衰の有無を明らかにするための研究を行った.収録システムを構築し,水産工学研究所の大型水槽にて実験を行った.用いたサンプルはミナミマグロである.サンプルの腹腔内にピンガの代わりに送波用ハイドロフォンを挿入し一定の信号を送波した.その信号をサンプルの周辺に配置した複数の受波用ハイドロフォンで同時に信号を受波し,ソースレベルを算出した.ソースレベルを比較した結果,最大で20dB程度の差を確認した. さらに,水中雑音の昼夜変化や季節変動を明らかにするために,定点にて連続的にデータを取れるシステムの構築を行った.連続観測できるようにブイの中にシステムを挿入し,水中マイクが他のロープ等に接触しないようなシステムの完成に至った.作成した観測ブイを千葉県館山湾に係留し,データ収集を行った.
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Research Products
(2 results)