2009 Fiscal Year Annual Research Report
タンデムロータ型インテリジェント風力発電ユニットの研究開発
Project/Area Number |
09J10917
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
久保 幸一 Kyushu Institute of Technology, 大学院・工学府, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 風力発電 / ブレード / 風洞試験 / 風車ロータ / タンデムロータ / 発電機 / 風車 |
Research Abstract |
風車ロータの開発:従来通りの設計法で設計した風車ロータ(Front Blade G)を前段に,その風車ロータを単段風車ロータとした場合の風車ロータ周りの流れの測定結果を参考に最適な迎角を得るよう設計した風車ブレード(Rear Blade G)を後段に採用し性能試験を行った結果,当然ではあるが前後段にひねりを有さない二次元翼を用いた場合よりも格段の性能の向上が認められた.また,5孔ピトー管を用いて風車ロータ周りの流れの測定結果から角運動量保存則と翼素運動量理論を用いて算出した風車ロータの発生トルクは双方ともに実験結果とよく一致していた.この計算結果によると,前段風車ロータのハブ側(直径の50%以下)が最高出力点付近で発生するトルクはティップ側の約10%程度と極めて小さいことが分かった.その結果を踏まえて,前段ブレードのハブ側50%では極力抗力の小さい翼素を用いて設計点において無負荷を実現し,後段に流入する風のエネルギーを増加させる新しい翼(Front Blade H)の実証を行った.このブレードと,前述の後段用ブレード(Rear Blade G)を用いたタンデム風車ロータの性能試験を行ったところ性能の向上が実験的に確認できた.また,この時の風車ロータまわりの流れの測定結果から,Front Blade Hの設計思想通り前段風車ロータハブ側でのトルクの発生が抑えられ後段に流入する流れのエネルギーの増大が確認できた.更なる性能向上のためには,前後段風車ロータ間の流れを考慮したブレードのマッチングが欠かせない.その一案として,Front Blade Hの流れの測定結果を用いて,ハブ側とティップ側で異なる設計思想を用いて新たな後段用ブレードの設計を行った.
|
Research Products
(6 results)