2010 Fiscal Year Annual Research Report
老舗企業の存続と衰退のメカニズム:老舗宮大工企業の比較分析
Project/Area Number |
09J10954
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
曽根 秀一 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 老舗企業 / 金剛組 / 経営組織 / 存続 / 長期存続 / 宮大工企業 / 衰退 / ビジネスシステム |
Research Abstract |
(1)平成22年度上半期は、「老舗企業の存続と衰退のメカニズム」という本研究の課題に基づき、博士論文の継続を中心に研究活動を行った。文献研究の成果を見る上半期から下半期にかけて、フィールドワークを実施した。 (2)上記遂行にあたり、(1)平成21年度から継続している、老舗宮大工企業の金剛組、竹中工務店、大彦組、松井建設への資料調査・収集・整理を行った。これに加えて、全国に点在する明治維新を乗り越えた宮大工企業17社へのパイロット調査、インタビュー調査、資料調査を開始した。これらのフィールドは、既に曽根の研究活動で、数年の調査を実施し信頼関係が成立しており、確実に調査を遂行することができた。(2)以上の文献研究/フィールドワークから得た成果は、『地域学研究』『神戸大学Discussion Paper』『和歌山大学Working Paper』などの学術誌へ投稿し、各学会で成果報告した。また、各研究者と共同研究を行い、論文を公刊した(神戸大学加護野忠男教授、和歌山大学上村雅洋教授、吉村典久教授、首都大学東京高橋勅徳准教授)。(3)欧米で研究が盛んな、同族企業研究(ファミリービジネス研究)を専門とする海外の研究者との研究交流(Concordia大学A.Ibrahim博士、Memorial大学L.Jose博士)、カナダのメモリアル大学での講演を通じて、国際学会IFERAでの2011年大会において共同発表を行うことになった(エントリー済)。よりグローバルな視点からも研究がなされた。 (3)平成22年度上~下半期は、これまで実施してきた調査を継続しながら、老舗企業の存続を説明する理論的枠組みを再構築し、その成果をファミリービジネス学会、企業家研究フォーラム、老舗研究会といった、本研究に関連する主要学会で、報告及び論文投稿を積極的に行い、これらの成果をもとに、査読付き論文、『地域学研究』への論文を作成し、12月に公刊された。これらの成果をもとに現在(平成23年度)、国内外において、複数の論文を作成中であり、近日中に公刊予定である。
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Research Products
(14 results)