2009 Fiscal Year Annual Research Report
西タンザニアバントゥ諸語のコーパス構築と文法化の研究
Project/Area Number |
09J40080
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
阿部 優子 Osaka University, 世界言語研究センター, 特別研究員(RPD)
|
Keywords | ベンデ語 / 記述言語学 / 文法化 / スワヒリ語 / 国際情報交換 / タンザニア |
Research Abstract |
本研究はベンデ語を基軸とした西タンザニアバントゥ諸語を比較、分類することを目的とする。これまでのような、歴史音韻論、形態音韻論の分野に限った比較では、西タンザニアバントゥ諸語の全体像をとらえることが不可能であり、もとより西タンザニアバントゥ諸語がそのような詳細な記述、分析の対象になったこともなかった。この研究により、西タンザニアバントゥ諸語全体の中で、ベンデ語がどのような点において特徴的なのか、すなわちベンデ語の位置づけを部分的にであっても明らかにすることが期待できる。 今年度はまず日本国内にて、動詞文法化の基礎文献調査を行い、それに基づいて複数言語比較のための調査票を作成するとともに、文法化比較のためのプログラムツール開発作業に着手した。さらにタンザニア国での現地調査を実施し、テストケースとして数言語について質問票を適用させ、改善点の修正を試みた。同国で実施したフィールド調査では、ベンデ語を中心としたテキストデータを収集した。それらのうち重要テキストについては、現地への成果の還元およびバントゥ諸語研究への成果の還元に供するため、現地の校閲者によるスワヒリ語テキストの点検をタンザニア現地でおこなった。また研究成果公開の一環として、2月に合衆国カリフォルニア大で開催された国際会議(1st Conference of NHLRC(National Heritage Language Research Center))で研究報告を行った。
|
Research Products
(3 results)