2009 Fiscal Year Annual Research Report
制御性T細胞の免疫反応抑制機能に関わるmiRNAの探索
Project/Area Number |
09J40090
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
矢口 浩子 Kyoto University, 再生医科学研究所, 特別研究員(RPD)
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Keywords | 制御性T細胞 / miRNA |
Research Abstract |
制御性T細胞は、免疫反応を抑制するように特化したT細胞である。制御性T細胞の免疫反応抑制メカニズムの解明は、あたらしい免疫抑制方法につながることが期待されるが、現時点ではそのメカニズムはほとんど分かっていない。これまでの申請者らの研究により、制御性T細胞の分化および免疫反応抑制機能に、FoxP3とAML1という二つの転写因子が結合し、制御性T細胞特有の遺伝プログラムを実行していることが示された。一方で、制御性T細胞の分化・機能にmiRNA(micro RNA)が関与している可能性が指摘されつつある。 今回、(1)Foxp3-MAL1複合体によるmiRNA制御を検討し、さらに(2)制御性T細胞と各T細胞subsetのmiRNAの発現を比較することで、制御性T細胞の抑制活性に特異的に関わるmiRNAの同定をめざし、新しい免疫抑制剤の候補となるmiRNAを探索することを目的として、以下の研究を行った。 (1)マウスCD4+T細胞へFoxP3,AML1を遺伝子導入し、遺伝子発現した細胞をソートして、total RNAを抽出した。(2)マウスCD4+T細胞からナイーブT細胞および制御性T細胞、T細胞subset(Th1,Th2,Th17)、誘導性制御性T細胞を分離した。またナイーブT細胞および制御性T細胞をCD3CD28刺激により活性化させた(対照群は活性化させない細胞)。これらの細胞群からそれぞれtotal RNAを抽出した。 (3)(1)、(2)で得られたRNAを用いて、miRNAの発現解析を現在行っている。
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