2009 Fiscal Year Annual Research Report
日常生活空間におけるものづくりとその運用を介した持続的コミュニティ育成の研究
Project/Area Number |
09J40145
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
櫻井 典子 Niigata University, 自然科学系, 特別研究員(RPD)
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Keywords | 日常生活空間 / ものづくり / 持続的コミュニティ / 大学と地域の協働 / 住環境形成 / まちづくり / 新潟県 |
Research Abstract |
学位論文研究であるコレクティブハウジング研究を踏まえて本研究は、新潟県の栃尾表町の雁木づくりや三条市のポケットパークづくり等の日常生活空間におけるものづくりとその運用を介した住環境形成活動事例に着目している。これらの事例を対象に、持続的なコミュニティ育成の要因と課題を人や組織体制、形成する環境や空間、ものづくりのプロセスや運用のしくみの影響から解明することを目的とする。 平成21年度は、2事例の実態把握のため継続的な参与調査を行い、活動と組織の実態・変遷を調査した。三条では活動計画および実践とその評価のフィードバックによるアクションリサーチを行った。また、活動における参加者の意識・行動の変容を調査するために会合記録、学生が計画案検討のために読み取った住民の思いや環境評価の記録を収集し、対象地域の住民に対してヒアリング調査(現時点で栃尾表町16名、三条10名)を実施した。平成21年度は、地域の諸事情により、いずれの事例も施工完了が例年よりも遅れたが、調査がコミュニティや活動の流れに負の影響を及ぼすことがないよう、様々な状況に配慮しながらヒアリング調査を行っている。 参考事例の調査としては、函館の街並み色彩まちづくり活動の活動概要や持続的なしくみを調査した(7月)。また、住民主体の住環境形成活動事例としてコレクティブハウジングにおける持続的なコミュニティ育成の要因と課題を人や組織体制、形成する環境や空間、もの(空間)づくりのプロセスや運用のしくみの影響から解明することも継続している。 いずれの活動でも多様な参加を認め合いながら目的や価値を共有し、質の高いものづくり・まちづくりを実践していくことが持続の要因として現在までに認められた。今後もこれらの実践活動や他の事例での調査を継続し、持続的コミュニティ育成の要因を解明していく。
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Research Products
(6 results)