2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J40169
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関戸 洋子 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(RPD)
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Keywords | 小空間 / 空間認知 / コミュニケーション / ISS / 容積感 / 印象評価 / ボール投げ / 対人距離 |
Research Abstract |
本研究「小空間の認知特性」では、「小空間」をキーワードとして派生する次の主な3テーマ、1)子どもの嗜好する小空間としての住環境、2)空間容積の単位としての小空間「包pao」の検証、3)宇宙建築という限定された小空間、を軸として、これまでの研究活動を次のように実施した。 1)「子どもの住環境」の研究については、a)実験とb)調査をおこなった。a)実験では、実際の親子による実験研究をおこない、b)調査では、乳幼児の住居への訪問調査をおこない、昨年度までの報告書に記載の通り、審査論文として研究成果を公表した。 2)「空間容積の単位<包pao>」の研究については、文献・実測調査を継続した。これまで、都心の住居における実測などをおこなった。 3)「宇宙建築」の研究については、RPD採用時の計画段階では、文献調査のみとしていたにもかかわらず、更に進展させた。具体的には、文献のほか、研究会を開催し、実験研究をおこない、その成果を本報告書に後述の通り、論文として公表した。更に、JAXA公募に選定され、微小重力下の限られた小空間である国際宇宙ステーションISSにおいて、空間の容積感・印象評価・ボール投げを通じたコミュニケーションについて、宇宙飛行士により10月に実施された。国際宇宙ステーションの都合により実施が遅れ、実施後データを受け取ることができたのはNASAやJAXAのデータ検閲を受けた後の12月であった。1月にはNASAへ速報を含む実施報告をおこなった。その後、現在もこの実施成果を審査論文としてまとめている最中である。また、今後のアウトリーチ活動への準備も進めつつある。 以上の通り、「小空間」に関する研究活動を多角的におこない、最終的には、住環境の質の向上に資するための研究を着実に実施している。
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Research Products
(2 results)