2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J56501
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安武 和範 Kyushu University, 大学院・数理学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ファノ多様体 / 弱ファノ多様体 / 安定性 / ベクトル束 |
Research Abstract |
本年度においては、反標準束が豊富な非特異射影代数多様体であるファノ多様体や、その豊富性条件を緩めた、反標準束が数値的半正かつ巨大である弱ファノ多様体の分類や安定性に対し以下の研究を行った。1.射影空間束の構造をもつ弱ファン多様体が存在する時、その底空間は必ず弱ファノ多様体になることを示した。また、射影空間上の射影直線束で表される弱ファノ多様体に対して、対応するベクトル束の安定性とチャーン数の観点による分類を与え、さらに一つを除き全て存在することも示した。さらにファノにならない場合も決定した。上記の結果は論文にまとめ(On the classification of rank 2 almost Fano bundles on projective space)現在投稿中である。さらに国際研究集会などでそれらの内容に関する発表も行った。2.安定性の概念を半豊富かっ巨大な因子に関する場合まで拡張し、弱デルペッツォ曲面の接束の安定性を決定した。それにより、射影直線束の構造を持つ場合を除き、接束の対称積ベクトル束もまたポリ安定であることがわかった。また、ここで得られた手法を用いて、直線束の直和であるベクトル束の射影化やそのブローアップで得られるファノ多様体の接束の安定性に対しても考察を行い、階数が低い場合や特別なブローアップに関して、反標準束に関して安定にならないことを示した。さらに、それらは全て射影空間束に付随する双対接束が安定性を崩しているということもわかり、ステフェンス予想を支持する結果も得られた。
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Research Products
(4 results)