2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J56591
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鎌原 勇太 慶應義塾大学, 法学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 民主主義 / 民主主義指標 / 計量分析 / 比較政治学 |
Research Abstract |
本年度は、民主主義の新たな指標を作成するという研究課題に基づき、研究実施計画二年目に沿って、民主主義概念の精緻化と民主主義指標の作成に関する手順の作成、そしてデータ収集を開始した。1.昨年度「エリート間の『討議』を通じての態度変容」を重視した民主主義概念を提示した。しかし、「討議」という概念には自己利益に基づく個人の合理的な選択によっても選好が変容するという観点が欠落していたことから、それを踏まえて民主主義概念の精緻化を行った。2.民主主義指標を作成する際には、指標作成のための詳細な手順やコードブックを作成する必要がある。そこで、本研究の民主主義概念が、どのような構成要素から構成され、どういった作成手順を踏むのか、といった点を明確にした。その研究成果の一部は、本年度シンポジウムで報告した。さらに、このシンポジウムの報告で得た知見やこの報告以降作成した民主主義指標の作成手順をまとめた研究を次年度に学会で報告する予定である。3.民主主義指標の構成要素を測定するための既存データの収集を開始した。次年度では、独自のデータを収集・作成する予定である。4.研究報告:民主主義の効果測定のための分析の一つである「内戦と民主主義」との関係について、昨年度の研究成果の一部を発展させたものを2010年10月11日に日本政治学会で報告した。指標作成の手順に関する研究の成果の一部を2011年2月6日のシンポジウムで報告した。5.次年度の学会報告予定:Midwest Political Science Association、日本政治学会。以上のような本年度の成果を元に、最終年度である次年度では、民主主義指標を完成させ分析を行う予定である。
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Research Products
(2 results)