2010 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子発現量が有意に変化するゲノム領域を抽出する効率的アルゴリズムについて
Project/Area Number |
09J57021
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐々木 惇 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | バイオインフォマティクス / エピジェネティクス / DNAメチル化 |
Research Abstract |
バイサルファイトシークエンシングによるDNAメチル化のデータの解析手法に関する研究実験技術の発達により遺伝子の発現量の変化とヒストンの修飾やDNAのメチル化といったエピジェネティックなデータがゲノムワイドに得られるようになってきた。エピジェネティックな変化と遺伝子発現の関連を明らかにしていくためには、これらの実験データから小さな変化をも見出すことのできる検出力の高い解析手法が求められている。また、データのサイズが増大していることから、これらの計算は高速に行われる必要がある。今年度はバイサルファイトシークエンシングによるDNAメチル化のデータの解析手法に注目し、検出力の向上と高速化に取り組んだ。この研究によりバイサルファイトシークエンシングによって得られる様々な生物、組織、発生のステージ間でのルチル化の状態の詳細な比較、解析を大規模に行うことが可能となりDNAメチル化の果たしている役割についてより深い理解が得られることが期待される。サンプル間でシトシンのメチル化率の差の有無を検定する際には、シトシン一つ一つについて検定をおこなっていた。しかし、この方法ではサンプル間でのメチル化率の変化が小さいときや、シトシンをカバーするリードの数が少ないときには検出力が低下してしまつという問題があった。そこで我々はいくつかのシトシンをまとめて領域ごとに検定を行うことによってより高い検出力を実現する手法を開発した。この手法をArabidopsis thalianaのメチル化データに適用し、以前の方法では検出することのできなかった小さなメチル化の変化を検出できることを確認した。また、poisson-binomial distributionのclosed-formを利用し、計算時間をウィンドウ幅の二乗のオーダーからウィンドウ幅に線形なオーダーに下げることに成功し、実際に高速に計算できることを確認した。
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Research Products
(1 results)