1999 Fiscal Year Annual Research Report
極超音速衝撃波管を用いるマッハ数20の衝撃波背後の実在気体効果に関する研究
Project/Area Number |
10044119
|
Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高山 和喜 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40006193)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐宗 章弘 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (40215752)
|
Keywords | 衝撃波管 / ホログラフィー干渉計 / デトネーション / 実在気体効果 / 急速開口弁 / フーリエ稿解析 / 極超音速流れ / 衝撃波管 |
Research Abstract |
衝撃波の反応研究のハイライトは、衝撃圧縮を用いて通常の方法では不可能な高温を発生して、宇宙船の地球大気圏再突入を模擬できる状態を発生することである。このとき生じる一万度を超える高温は宇宙船まわりにできる衝撃波背後の状態に相当し、空気中の酸素、窒素分子は解離し、解離してできたた原子の一部は電離しこれを実在気体効果という。極超音速流れの実験的研究では、実在気体効果を再現して大気圏再突入の空気力学を実証することである。本研究は、トロント大学から移設した断面100mm×180mm衝撃波管の高圧部を化学量論比の酸水素混合気を満たし、その中で微小爆薬をレーザー起爆してデトネーション波を発生して高温高圧気体を生成して入射衝撃波マッハ数20を達成して、ホログラフィー干渉計を用いて極超音速流れを定量的に観測する。 得た結果を要約すれば: (1)無隔膜方式のデトネーション駆動衝撃波管を設計した。化学反応なしの状態で、無隔膜方式が非常によい衝撃波の再現性を示すことを明らかにした。また、数値解析的に、デトネーション波の衝突で急速開口弁が開口し衝撃波を駆動することを明らかにした。 (2)微小爆薬のレーザー起爆でデトネーション波を発生する機構、DDTを実験的に検証した。また、デトネーション波の初生に及ぼす微小粒子の介在の効果を明らかにした。 (3)二重露光有限干渉稿ホログラフィー干渉計法を用いた計測法を確立した。有限干渉稿をフーリエ稿解析して密度分布を定量的に計測するシステムを開発した。 (4)研究の成果を、国際研究集会、第23回国際高速写真シンポジウム、第22回国際衝撃波シンポジウムで発表し、良い評価を得た。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 高山和喜: "衝撃波応用技術の現状と将来"日本油空圧学会誌. 30・2. 131-137 (1999)
-
[Publications] 是本健介、伊藤勝宏、高山和喜、橋本時忠: "速度干渉計を用いた圧縮管内のピストンの挙動に関する研究"東北大学流体科学研究所報告. 10. 35-50 (1999)
-
[Publications] 小松真、高山和喜: "デトネーションの発生に対する微小飛散物の影響に関する実験的研究"平成10年度衝撃波シンポジウム講演論文集. 97-100 (1999)
-
[Publications] 橋本時忠、是本健介、A.F.P.Houwing、高山和喜: "極超音速ノズル流れの光学可視化とその画像解析"平成10年度衝撃波シンポジウム講演論文集. 77-80 (1999)
-
[Publications] 佐宗章弘、R.G.Morgan: "イクスパンションチューブによる噴出気体を伴う極超音速流れの実験"平成10年度衝撃波シンポジウム講演論文集. 755-758 (1999)
-
[Publications] Z.Jiang,O.Onodera, K.Takayama: "Square jet instability dut to secondary shock waves and secondary flows"Proc.of the 22nd Int.Symp on shock waves. (PaperNo.4290). (1999)